「デザインの意味や役割って、昔と今で変化しているの?」
そう感じたことがある方もいるかもしれません。実はその通りで、時代の流れや社会の変化によって、デザインの定義も少しずつ広がってきました。
見た目を整えるだけじゃない
かつては、デザインといえば「グラフィックデザイン」や「プロダクトデザイン」など、視覚的・物理的な“形”を整える仕事が中心でした。
チラシのレイアウト、家電のかたち、看板の色づかい…。いわゆる「見た目をキレイにすること」が主な役割でした。
けれど今は、デザインの対象がどんどん広がっています。
Webサイトやアプリのユーザー体験(UX)を設計する「体験のデザイン」
サービスや商品の提供プロセスを組み立てる「しくみのデザイン」
人と人の関係性、まちづくり、教育、働き方など「社会の中でのデザイン」
つまりデザインは、“モノ”だけではなく“コト”や“しくみ”にも関わるものとして、多様化してきたのです。
デザインのキーワードは「設計」と「意図」
今の時代におけるデザインの共通点を一言で表すとすれば、 それは「設計すること」と「意図があること」。
ただ整えるのではなく、「どうしたら伝わるか」「どんな体験をしてもらいたいか」「どこに導きたいか」など、人の行動や気持ちを考えて、しくみを設計していくことが、今のデザインの大きな役割です。
例えば、お店のチラシをつくるとき、どう考える?
ここまでのお話をふまえると、「デザインとは“意図をもって設計すること”」という考え方が見えてきました。
では、たとえばあなたがお店を持っていて、お客さんに来てもらうためのチラシをつくるときには、どんなふうにこの考え方を活かせるでしょうか?
見た目を整える前に、こんな問いを立ててみることが大切です:
誰に届けたい?(ターゲットは誰?)
何を伝えたい?(主なメッセージや魅力は?)
どんな行動を起こしてほしい?(来場・申し込み・問い合わせ…)
これらの問いにしっかり向き合うことで、レイアウトや言葉選び、写真や色使いにも「意図」が宿ってきます。
つまり、チラシは“伝えるためのしくみ”として設計するもの。感覚的に整えるのではなく、「誰に・何を・どう伝えるか」をデザインする。そんな視点を持つことで、ぐっと伝わるチラシに近づくのです。
今はアプリ等の普及によって、デザイナーじゃない人も簡単にチラシなどが作れるようになりました。多くの人にとってデザインがより身近になったとも言えます。だからこそ、この見た目だけではない設計の部分をしっかり行うことが、目的を叶えるより良いデザインに繋がると考えています。
▶次回は、「ヒトコトデザインが考えるデザインの3ステップ」についてお届けします。 引き続き、お楽しみに!